DJW理事長 ゲアハルト・ヴィースホイより
日独はより強固な協力関係構築に注力
ドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー大統領は、2022年10月31日から11月3日まで日本を公式訪問し、その後、さらに韓国を訪れました。東京では、大統領は天皇陛下を表敬し、岸田首相と会談しました。今回の訪問は、ドイツ経済にとって重要なパートナーである日本の重要性を強調し、日独連携のより一層の深化に向けた明確なシグナルとなるものです。
私はドイツ派遣団のスポークスマンとして、連邦大統領とともに日本を訪れ、日本経済界の代表者と会談し、企業を訪問するという栄誉に浴しました。議題としては、確たるサプライチェーンの構築と多様化、効果的な気候環境保護、デジタル化推進などのテーマが取り上げられました。とりわけ、地政学的紛争に伴う現在のマクロ経済的課題についても意見が交わされました。
成功裡に進んだ協力案件は数多い...
自由民主主義に立脚する国家である日本とドイツは、共通の価値観を持ち、様々なレベルで密接に関係しています。成功裡に進んだ協力案件は数多く、特に経済分野では顕著です。2021年のドイツの輸入は235億ユーロ、輸出は184.2億ユーロでした。最も重要な貿易品目は、機械、自動車、電気工学、化学製品でした。日本はアジアで2番目に重要な市場であり、ドイツは日本製品の欧州における最も重要なターゲット市場なのです。また、両国産業界は販売提携、各種分野での共同製品開発、第三国市場開拓、企業統合(M&A)等を通じて相互に協力関係を強めているのです。
...そしてこれからもより多く
例えば、宇宙開発分野など、多くの分野で協力関係を拡充したり、または新たな協力案件創出に乗り出すことができるでしょう。
ちなみに、当協会では2022年5月に開催したシンポジウム第1部では航空宇宙産業双方をテーマとして取り上げましたが、来る11月22日に東京で開催する第2部では、特に発展する宇宙産業と、さらに宇宙産業技術を活用した地上での応用可能性と日独の有望な協力関係に焦点を当てたいと考えています。