DJW理事長 ゲアハルト・ヴィースホイより

両国政府間の協議:ドイツと日本各々がお互いから学び合う関係

2023-04-14, 11:22

2023年3月、初の日独政府間協議が開催され、オラフ・ショルツ首相が、閣僚や経済界の代表団とともにこの目的のために訪日しました。日独産業協会理事長ゲアハルト・ヴィースホイは、2022年4月のショルツ首相初来日時と同様、今回もまた代表団のスポークスマンとして同行する栄誉を得ました。

 

ドイツと日本の関係は緊密かつ友好的であり、経済的にも政治的にも非常に重要な意味を持っております。このことを踏まえ、日独両国は定期的な会談を通じて相互の関係を深め、促進することを望んでいます。 そのため、ショルツ首相は6人の閣僚と経済界代表団とともに、第1回日独政府間協議のために東京を訪れました。私はドイツの経済界代表団の一員として、連邦政府とともに日本を訪れ、日本の閣僚や企業関係者と会談する栄誉に浴しました。この交流は非常に有意義なものであり、政府間協議は両国の良好な関係を示す強い証となりました。

ショルツ首相はまず東京で岸田文雄首相と会談し、その際にドイツの6人の連邦閣僚も日本の閣僚と協議しました。引き続いて両首脳が議長を務める合同会議が開催されました。

多岐に亘るテーマ

今回の政府間協議では、重要インフラの保護、原材料供給とサプライチェーンの確保と多様化、防衛問題に向けての相互協力等が議題として取り上げられました。これらの多岐に亘るテーマは、来年5月に日本を議長国として広島で開催されるG7サミットでも重要な位置づけになると思われます。

先進国である日独両国は、共に強固な世界経済・貿易関係の枠組みに依拠しているため、今回の会談では経済安全保障が議論の焦点となりました。両国は、例えば原材料の輸入等における一方的な依存状況を緩和するために、国際的な協力関係を拡大していくことに重点を置いています。日本のJOGMEC(独立行政法人 エネルギー・金属鉱物資源機構)とドイツの地球科学・天然資源連邦機関は、今後、より緊密な協力関係を築いて行く意向です。

エネルギーの安定供給の分野でも関係が進んでおり、両国は、クリーンで安全なエネルギーを供給するために、水素を活用する経済の全世界的な発展に貢献を目指しています。同時に、風力や太陽光発電の拡大普及を促進することも重要です。

日本:ドイツ、並びにEUの重要な貿易相手国

日本はドイツにとってアジアで2番目に大きな貿易相手国であり、2国間の貿易額は約460億ユーロにものぼります。また、EUと日本は2019年に自由貿易協定を締結しています。EUと日本の協力の中心的な柱は、価値観の共有、世界の貿易秩序、自由貿易協定です。

ゲアハルト・ヴィースホイ(Gerhard Wiesheu)
B. Metzler seel. Sohn & Co. AG 代表取締役
DJW 理事長
info@djw.de
http://www.djw.de
ゲアハルト・ヴィースホイ(Gerhard Wiesheu)
B. Metzler seel. Sohn & Co. AG 代表取締役
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