DJW新理事メンバー ニコル・バスティアン氏(Handelsblatt 外国部部長)とのインタビュー
DJW理事会からのお知らせ
遠い世界への関心・熱意を感じることになったきっかけは何ですか?
当時通っていたコブレンツの学校の隣のギムナジウムにあった中国クラブが、アジアに興味を持ち始めたきっかけです。言語や書道、歴史、そしておいしい緑茶が私の好奇心を次から次へと呼び起こしていきました。経済学を中心とした東アジア学を大学で専攻した際には、日本に興味関心を特にもつようになり、とりわけ日本語にはすぐに惹かれるようになりました。
日本滞在中に魅了されたものは何ですか?特に思い出に残っている出会いはどんなものがありますか?
学生時代の日本滞在では、京都と東京のホストファミリーからの心のこもったおもてなしが特に素晴らしい思い出として残っています。ホストファミリーとは、一緒に梅干しを着けたり、花見をしたり、様々なことについて議論したりしました。特派員として日本で生活していた5年の間には、その時に新たに生まれた友情に加え、世界で最古の家族経営を行う法師旅館の当主である法師善五郎氏、スタジオジブリでの取材中、または日本の地域通貨に関する調査中の出会いも、とても印象深いもので心に残っています。そして、大江戸助六という太鼓のグループでは太鼓に出会い、また日本の山々をたくさん登りました。ああ、こう思い返してみると、次から次へと忘れられない思い出が出てくるものですね…。
東京にいた頃、ドイツのどんなものが恋しくなりましたか?また逆に日本にあるものでドイツにも是非あれば良いと思うものは何ですか?
ドイツのパンとおいしいチーズとその種類の豊富さが恋しくなりました。また、ドイツでは、世界最高峰の太鼓グループのパフォーマンスをより頻繁に、そしてさらに実験的なパフォーマンスや、あるいは小さな祭りの一部としてみることができたら良いなと思います。
ドイツと日本のメディア事情に関して相違点・共通点はどこにあると思いますか?
日刊紙で働く日本人の方々は、企業や政治の報道など、それぞれの専門分野に非常に精通していると感じます。また、記者会見では、批判的に要点を聞いてくる。しかし、記者ククラブのシステムでは、テーマの選択に一定の統一性がもたらされていると思います。
当協会での活動を通じた日独関係強化のチャンスやポテンシャルはどこにあると思いますか?
両国の経済に関する強みと課題は非常によく似ています。より濃密な情報交換や交流は良いアイディアを生み出し続ける競争に役立つと思います。さらに、DJWは、ドイツのより多くの若者たちが日本経済に情熱を持つきっかけを作ることもできます。
ご自身の目から見て、どんなテーマが両国の関係に今後も影響を与えていくと思いますか?
経済の脱炭素化、デジタル化の有効活用、人口動態の変化、民主主義国家の多国間同盟などが挙げられるかと思います。